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2010年8月16日 (月)

高原に咲く心の花

P8140563  夏の高原を訪れると多くの方は一気に咲く山野草の花の美しさや可憐さに感動します。その可憐な美しさを求めてハイキングや登山そしてドライブをする方は増え、高原の花は人の心を和ましているようです。先日、私は吾妻郡六合村に住む山口さん宅を訪れ、故・雄平さんの偉業を伺ってきました。

山口さん宅は標高1千㍍の所にあり、家の前に広がる地で奥さんは雄平さんの遺業を引き継いでいました。竹かごと鎌を持って草を取っていた奥さんは突然訪れた私を温かく迎えてくれました。「上がってお茶でも飲んでいきなよ」と、私は一人で生活している家に上がらせて頂きました。

P8090509 コマクサ(写真上)はご存じのように森林限界の砂礫地に生えて薄いピンクの花を咲かせています。シラネアオイは木陰で時々差し込む日差しがある地を好んで生きています。大きな紫色した花を咲かせて神秘さを漂わせているシラネアオイ。雄平さんはコマクサとシラネアオイを種から育て、自然界の力に負けない苗木に育てたところで適地に植えてきました。シラネアオイは10万本を植えるとして何十年間も苗をつくり、植えてきましたが7万数千本を植えたところで他界してしまいました。奥さんはこの遺業を引き継ぎ、雄平さんの目標を達成したいと草を取っていました。

シラネアオイは小動物に食べられる前に種を取り、唐松林を間伐した地に蒔く、コマクサは厚さ30㌢の砂礫地を作り、小さな種を採取して蒔きひとり立ちできる苗を育ててきた雄平さん。現在もその意思と苗づくりを地道に行っている奥さん。すべて無償で国・県そして村有地に提供し、多くの方々に感動を与えている奥さんと故・雄平さんの生き方に接した私は山口さんご夫妻の生き方に脱帽でした。

P8090397

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