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2009年7月31日 (金)

人間のプライドを棄てて、森の悲鳴に応えよう

P7300109  集中豪雨によって自然災害が発生し、各地で犠牲者が出ています。日本で降っている雨の酸性度(1984年~1992年調査)はpH4.8~pH4.5と言われています。この雨が日本各地で何十年間も降り、地中に浸透しています。木や魚などの生き物が耐えられる酸性度はpH5.2と言われています。そうすると森の中にある湖に棲んでいる魚、森の土から養分を吸って生きている樹木は、何十年間も耐えて生きていることになります。
 小国町貝少地区から採取した土を蒸留水に入れ、2時間程経った上澄みをpH器で測ってみましたらpH4.5~pH4.7でした。この土は地上から20㌢程下のものです。貝少地区の樹木は生き物が耐えられる酸性度以下の土壌で生き続け、その姿は全ての生物達のためにこれからも精一杯生き続けていこう、というしています。それがナラ枯れとして無惨な姿になったり、幹に「恐怖の芽」を出して悲鳴を上げて衰退している樹木です。2回のナラ枯れ調査を行い分かったことは、衰退した幹にはカシナガが侵入していることは確かですが、枯れた原因はカシナガでなく、樹木が悲鳴をあげなければならない土壌に原因があることでした。
 調査を行ってみて、樹木の悲鳴を複眼的に聴く謙虚な姿勢が大切であることが分かりました。人間の都合で悲鳴を聴のでなく、森に生かされている一員として土壌の応急処置を急がなければ、と考えさせられました。P7290093

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