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2009年7月 4日 (土)

情けない日本の温室効果ガス削減目標

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 足尾で植樹してから1ヶ月が過ぎました。僅か12~13㌢立方体のポットとの中で2~3年間も我慢していた若木が、参加者の期待に応えて23種・3361本は足尾の大地に元気な根を張っています。臼沢の森での辛かった黒土運び、松木の杜でのきつかった穴掘りと穴埋めでしたが、若木たちは雨と太陽からエネルギーの素を吸収しています。参加者のみなさん、ありがとうごさいました。
 先月、参加者から感想が事務所に届きました。「今回、はじめて参加させていただき、とても貴重な経験をしました。私たちは木がなければ生きていけないのに、木をたくさん伐って消費しています。そんな社会に生きて、人間が破壊した山に1本でも木を植えられた経験ができたことを幸せに思います。数十年後に大きくなった木に再会するのが楽しみです」と。(関東地区に住む若いアイヌ12名によるアイヌ語で歌い、伝統舞踊を踊るグループの一員・酒井美直さんより)
 足尾の植樹から10日後、麻生首相は温室効果ガス排出削減中期(2020年)の国内削減目標を、2005年比・15%にすると発表しました。発表前には、経団連や連合等に意見を聞いたそうですが、経団連と連合の意向は削減目標を上げないでほしい、という内容でした。削減目標は2005年が基準年ですが、2005年は京都議定書の排出目標から7%以上も増加しています。この年を基準年にしているのですから、世界各国からは失笑されても仕方がありません。その上、排出量売買による削減目標達成を図る、とした意図があるようでは、「世界の共通課題への認識の低さを示している」と言われるでしょう。(写真:上は臼沢の森、下は松木の杜。29日撮影)

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森びとで講演された、木村秋則地元の青森県津軽地方で森林保育や環境問題をテーマにした、森林ボランティア団体を立ち上げたばかりです。いろいろ感動的なことが記されていて参考になります。
今後の活躍を楽しみにしております。

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