« 2009年5月 | メイン | 2009年7月 »

2009年6月の16件の記事

2009年6月11日 (木)

日本の山をはげ山にするな

P6101171

 おはようございます。昨日から新潟県佐渡を訪れています。目的はナラ枯れ調査です。1980年代から日本海沿岸を中心に発生しているナラ枯れが、今や22府県に拡大しいる現状を把握するためです。特に、その原因は何か、を突き止めたく当委員会内に設置した日本の森を守るための「提言作成委員会」のメンバー2名とカメラマン1人が佐渡に入っています。
 昨日は佐渡で植物調査をしていた牧さん、現在も植物調査・研究を続けて中川清太郎さんの案内で大佐渡の梅津川上流周辺を観て回りました。独立行政法人・森林総合研究所等によれば、ナラ枯れはカシノナガキクイムシ(以下、カシナガと言います)が運ぶ病原菌(ラファエレア・クエルキボーラという糸状菌)が原因と言われています。
 1980年以前も散発的にナラ枯れの被害がありましたが、その後、カシナガはどうしてミズナラやコナラ等に飛来し、その被害が拡大しているのか、を突き止めたいと願っています。木は根、根は土といわれてますが、ミズナラやコナラが何かの原因で弱わり、この弱った木にカシナガが飛来し、菌を運んでいるのではないか、と私たちは思っています。つまり弱りかけている原因を突き止めることができれば、と願っています。
 現在は小雨ですが、8時30分から調査開始です。
P6101167

2009年6月 9日 (火)

温室効果ガス削減を政争の具にするな!

Cimg2657_5

 「私の趣味の一つは車です。普段は環境を破壊する側にいるように感じていたので今回の森づくりに参加した。これからも環境問題を実感しながら車と関わっていきたい。」、「過去にこんなにも自然が破壊されたことに驚くとともに、関係する企業の責任も感じる。少しでも役に立てば今後も参加して生きたい。」、「大変な場所での植樹なのでびっくりした。しかし、多くの人たちが一生懸命に森づくりをしていることに感激した。これからも身近なところから環境について考えていきたい」、という感想が本日、事務所に届けられました。届けてくれたのは、東京からパスを貸し切って参加してくれた労働組合の皆さんでした。ありがとうございました。
 ところで麻生首相は明日、温室効果ガス削減目標を発表するらしいが、それに先だって労働組合幹部からも意見を聞いた、と新聞報道されていました。報道によると、連合高木会長は「雇用の問題にも十分配慮してほしい」、基幹労連や電力総連は「05年比4%減(90年比4%増)」という考えを麻生首相に示したと言います。この記事を読んで、私は耳を疑ってしまいました。
 現場の組合員の皆さんは森づくの現場に立って、環境意識を改めているのに、政治の場では温室効果ガス削減問題が衆議院選挙戦術に利用されてしまうのか、と思いました。(写真は東京都の皆さんです)

2009年6月 7日 (日)

木々の呼吸を聴き、葉の香りも感じました?

P6071192

 今日の足尾はいい天気でした。朝9時の気温は22度、爽やかな微風が心地よい日でした。昨夜は雨が降って、今日は太陽のエネルギーを沢山吸収できる苗床の苗木たちの呼吸が聴こえそうでした。 育樹日の今日はインストラクターの太田さん、笠倉さんが足尾現地に来てくれました。二人は、臼沢の森に植えられた木々の生長を確かめた後、苗床の草取りをしてくれました。これは苗木と同様に雨と太陽のエネルギーを得て生長している草が、苗木の生長を殺ぐことのないように、小さい草のうちに取ってしまう大事な作業です。今日の作業で二人は、どんな草が苗木の根を苦しめるのか、ということをつかみ取りました。
 また、今日は今月21日に植樹を行うEU東京の皆さんが、植樹会場の準備をしていました。17名で382穴を掘ったそうです。単なる穴掘りですが、木の生長にとって栄養分の吸収源である大事な穴を掘ったことの意味を噛みしめていた皆さんでした。
 昨日は、事務局スタッフの小井土さんご夫妻が広場を訪れ、大活躍の軽トラックのタイヤ交換などの整備をしてくれました。奥様は2回目でしたが、とても足尾の自然が気に入っている様子でした。
 今日は日曜日とあって、ハイカー、釣り人、探鳥仲間などの皆さんが旧松木沢村跡地を訪れていました。私たちが造ったベンチに座り、「足尾ふるさと看板」を見ている方がいました。

P6071185

2009年6月 5日 (金)

参加者の心に木を植えられた千葉の皆さん

Cimg2631_2
                                           
 千葉県から植樹に来てくれた皆さんから東京事務所にメールが届きました。メールは帰路の車中で話し合った参加者の声でした。その一部は、「自然を壊すのは人間、再生するのも人間。これからも継続していきたい。」「もっと多くの人に今の自然を知って欲しいと思った。」「ミミズを久しぶりに見た。」「以前に植樹した木々が元気に育っていたことが嬉しかった。」、という声があったそうです。
 メールを送ってくれた方からは、「これだけ環境問題が各メディアで取り上げられている現在、地球温暖化ストップに植樹を行うことにより、少しながら環境問題について感心が芽生え、自分も地球温暖化ストップに参加しているという自覚が出てきて、来年も機会があれば参加したいという声が多く聞こえた」、というコメントがありました。
 参加者の一人は、「植樹は保育園に通園していた時にやったが、今回はそれ以来2回目であったので感激した」、と感想を述べていました。また、参加者の中にはアイヌ文化を伝承している皆さんがいました。松木の杜では、その皆さんが森に感謝する儀式を行って植樹をしていました(下の写真)。
千葉の皆さんは山と心に木を植えられたようでした。皆さんお疲れ様でした。心に木を植えて頂きありがとうございました。

Cimg2599

2009年6月 3日 (水)

日本文化の香りを足尾に運んだ「もんぺー座」

P5301105

 第9回「足尾・ふるさとの森づくり」に参加した「もんぺー座」の皆さんから感想が寄せられました。何人かの感想を紹介します。「穴掘りは10個挑戦したので少し疲れたが、自分も足尾の森づくりに参加している実感ができた」(50歳代・男性)。「植樹した苗木が生長し山の緑が年々多くなってきた。一度破壊した自然環境を再生するまでには長い年月がかかるけれど、人間がこつこつと植樹を継続していくことが大事だと思う」(70歳代・女性)。「土を運んだり、混ぜたり、虫を捕まえたりできたので楽しかった」(5歳・男の子)。「会社でもエコ活動を取り組んでいるので(足尾)に誘われ、自分も何かやってみようと思い参加した。いい体験ができ、来年も参加したい」(30歳代・女性)。
 「もんぺー座」の皆さんは、マイクロバスを貸し切って川崎市から参加してくれました。帰路のバスの中では、“来年も参加しよう”となったそうです。「もんぺー座」の皆さん、森づくりのなかに日本文化の香りを吹き込んでいただきありがとうございました。(写真上・「もんぺー座」の皆さん、下・皆さんが植えたクワノキ)

P5301128

2009年6月 1日 (月)

自然(森)と一緒に生きていくには大変なこともある

P5301107

 おはようございます。今日の朝は爽やかです。紀伊半島に停滞していた雨雲が移動して、「どくだみ荘」のある旧足尾銅山製錬所跡近くでは青空が見えています。昨日は一日中雨でしたが植樹後のチェックと後片づけをしました。臼沢の森をチェックしていると、眼下の松木沢を歩いていたハイカーが「足尾ふるさと看板」を見ていました。この5年間、この地に“山と心を植えてきた”皆さんの自然と人間の生命を大切にするメッセージか活きているような気がしました。
 30日の第9回「足尾・ふるさとの森づくり」では、臼沢の森と松木の杜に23種・3361本の植樹をしました。臼沢の森づくりでは、黒土運びや穴掘りをグループの共同作業でやって頂きました。傾斜30度はある階段を200㍍程登り、それも2~3回往復するという辛い作業をして小さな苗木の生命に元気を与えてくれました。松木の杜では、人間が入れるほどの穴に土や腐葉土、粉炭などを混ぜ合わせる作業、他方では、石が多い砂地を掘って元気の出る土壌に作りかえた作業をやってくれました。参加者の中には、「こんなに辛いおもいをして植えるのか。開墾しているようだ」、という感じを持った方々がいたようです。
 足尾ふるさと森づくりを創ってくれた520名もの皆さん、ありがとうございました。事故や怪我もなく、私たちが地球とともに生きていく環境をつくって頂いたことに感謝します(写真・上は松木の杜、下は臼沢の森)。第9回「足尾・ふるさとの森づくり」報告はホームページ上で発信します。

P5311138

森びと検索

最近のトラックバック